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【2014年】
● 労使懸案確認協議 石森市長と意見交換 確実な組織体制、財政確立を (2014年6月)
【2012年】
● 石森市長・中村副市長・村松副市長に対して政策協議を申し入れ (2012年5月)
【2009年】
● 黒須市長と春闘課題について確認 (2009年4月)
● 健康福祉部あり方検討会 健康福祉部の業務検証を活かし市民サービス体制の確立を (2009年2月)
● 学校改革検討会 地域の公共サービスとの連携(地域連携)を (2009年2月)
【2008年】
● 第1回報告研修会を開催(10/9) (2008年12月)
【2007年】
● 地方分権推進・財政確立労使協議会 政策課題の推進を (2007年12月)
● 学校と地域、食教育のあり方 (2007年3月)
● 東京都八王子作業所閉鎖問題 (2007年3月)
● 地方分権推進・財政確立労使協議会 (2007年1月)
【2006年】
● 労使協議会(政策協議会)3月8日開催 その2 (2006年4月)
● 労使協議会(政策協議会)3月8日開催 (2006年3月)
● 八王子市職政策委員会 (2006年1月)
【2005年】
● 青梅マラソンの灯を消すな (2005年12月)
● 労使の政策協議、第二次賃金任用制度の協議を進めるにあたって (2005年1月)
【2004年】
● 子育て・学校、 清掃、 医療・保健、 生涯学習、道路・都市計画など業務のあり方協議を積極的に進めよう(2004年8月)
【2003年】
● 政策協議会で、入札・委託契約制度の検討を要請(2003年9月)
● 実施計画(3年間)、来年度予算編成の協議開始(2003年9月)
● タテ割を乗り越え説明責任を果たすことがサービスの本質 (2003年2月)
● 基本構想、基本計画、全面的な組織変更について協議 (2003年1月)
【2002年】
● 21プラン・新21プランの実質的転換に (2002年10月)
【2001年】
● 地方分権、財政確立に向けて全職場の総点検〜 (2001年7月)
● 賃金削減を許さず、労働条件の確保と自治体サービスの質的改善を (2001年4月)
● 第1回地方分権・財政確立労使協議会を開催 (2001年1月)
● 豊かな地域社会の創造を (2001年1月)
【2000年】
● 「地方分権推進、財政確立労使協議会(仮称)」の事前会議開催 (2000年12月)

 

子労使の政策協議、第二次賃金任用制度の協議を進めるにあたって 

 本年で21世紀に入り5年目を迎えることになりました。そこで5年、10年の刻みでこれまでの取り組みを振り返り、今後の方向性を考えてみたいと思います。
 1990年からのおよそ10年間は、よく「失われた10年」と言われます。バブル(泡)経済の崩壊と一口に言われていますが、泡が潰れて何も残らなかったと言うことでしょう。要は土地の値段(正当な価値ではない)が異常に上がり、金利が金利を生み、実態のない経済活動に人々が踊らされ、気が付いたら何もないどころか、返済不能な借金ばかり残っていた。いわゆる不良債権ということです。
 自治体においても、この時期に大きな長期債務が発生しました。

地方財政の危機
 地方財政の危機は、もちろん当該自治体の財政政策、基本政策によるところが大きい訳ですが、国が実施する経済政策とくに公共投資の拡大による地方負担の増大(補助金や交付税制度の中で構造的に地方負担が増大しやすくなる)、恒久減税などによる税収減、デフレ不況などの外的要因も大きな影響があります。

 

 八王子市もこの頃から公債費の増大と財政の硬直化が顕著になります。要するに借金が増え、必要なところにお金が回らなくなってきた訳です。組合も1995年ごろから「こうした傾向が一過性のものではなく構造的なものであり、個々の政策的な修正ではなく八王子市の基本構想・基本計画そのものを見直すべきだ」と主張しました。
 しかし当時は波多野市政3期目から4期目への移行期で、政治的な判断も加わり「施設建設中心の基本構想=いわゆる21プラン、新21プラン」を見直すどころか、むしろ拡大政策を取ってしまったことに大きな間違いがありました。「自治体の最大の欠点は、間違っていても直ちに修正できない」と言うことをこれほど思い知らされたことはありませんでした。

 

 戦後復興から高度成長、施設建設・箱物(施設建設)行政の流れを変えることになったのは、自治・分権の動きです。従来の中央集権型行政運営では立ち行かなくなってきたという歴史的な必然性も有りますが、自治・分権は経済動向に関わらず住民主権を目指す自治労にとっては、ある種の普遍的な目標とも言えます。
とくに2000年4月の地方分権一括法の施行は、自治体の自立と分権に向けた変革を求める大きなきっかけとなりました。
 同時に八王子では、4期16年続いた波多野市政から黒須現市政への転換(2000年1月)という政治的な変化が現れました。自治体首長を保守・革新で色分けできる状況ではなくなりましたが、波多野市政と明らかに違うスタンスを持った黒須市政の誕生は、多少時間がかかりましたが、八王子市基本構想・基本計画の根本的な見直しに通じることになりました。

 

 こうした中で組合側は政策協議の重要性を体感し始めていました。
 正確に言うと、1990年4月に実施した全庁的な組織変更とそのための事前協議で、組合が政策議論に主体的に関わる立場を鮮明にした訳です。以来組合は、いわゆる職場のあり方協議に力を入れてきた訳ですが、旧基本構想を金科玉条のごとく拠り所とする八王子市当局との協議は、時間を掛けた割にはかみ合う所が少なく「政策発展という面での失われた10年」だったのかもしれません。
 これを何とか軌道に乗せたのが、黒須市政に切り替わり2000年12月にスタートした地方分権推進・財政確立労使協議会(以下「政策協議会」という)でした。この政策協議会で組合側はまず最初に「はちおうじ21プラン(=旧基本構想・基本計画)」の根本的な見直しと、(1)タテ割り行政システムの見直し。(2)公共施設(含む公的サービスに携わる人材)の有効活用。(3)市民協働の推進。さらには部制から局制への検討やより身近な行政サービスを実現するため行政区域を区政に分割する改革など提案しました。
 こうした中で基本構想の見直しという流れが出てくる訳ですが、例えば「市民協働」といった言葉は使われても、住民を説得するための説明会型行政運営は以前と変わらず、自治・分権に向けた意識変革も中途半端な状態と言わざるを得ません。

区政や局制の導入を検討すべき
 自治・分権といった時代の流れと行政サービスの質的転換、スキルアップを考えた時、従来組織の枠組みでは対応力がありません。「身近なサービス」と言う行政と市民の間の時間と距離の短縮、サービスの質的向上に不可欠なタテ割り構造を乗り越える組織的な整備、…これらの基本的な課題を考えた時、行政区域における区政に準じた庁内分権と局制の導入は不可欠と言えます。(組合はこのことについてかねてから労使協議会で問題提起しています)
 八王子市は人口54万人を超える大都市であり、政令市と中核市の中間規模です。独自の方針と政策を持つことは当然であり、三多摩各自治体の、分権・自立に向けた中心的自治体としての役割が求められています。

 

 しかし「内部改革が十分でないから自治分権の取り組みを待ってくれ」と言う訳にはいきません。地方分権、自治体の自立とは、何よりも行政と市民との関係を上意下達ではなく、対等あるいは協働の関係とすることにあります。またそうした関係を土台としながら自治体政策を組み立てることが求められます。
 現実的にも、身近なサービス、つまり清掃や保育、学校給食など現場部門はもとより、各事務所の窓口・対面サービスなどの質が問われるとともに、実はそうした関係性の中から自治体政策を生み出す力を身に付けることが必要です。
 清掃は個々の住民対応を通じて、環境保全やリサイクル、ごみ減量と資源化が如何に地域社会にとって大事なことなのかという社会の価値観を作り上げることを意識すべきです。保育は親御さんも含めた子育て環境の整備を訴えるとともに、その事業の拠点あるいは子どもたちを守る砦としての役割も求められているのではないでしょうか。学校給食は教育の原点ともいえる「食教育」の中核として、安全な食材を見分ける力と調理の尊さ、公共財としての学校給食施設の活用について提言すべきです。
 そしてこれらのサービスは、単に住民の利便性に供するということだけでなく、地域社会のコミュニティづくり、より人間的な街づくりにつながるはずです。
 組合側が職場のあり方協議を進める目的は、当局側の意識変革を求めると同時に、現場サイドからの検証と住民ニーズ、将来に向けた業務のあり方を主張し、それを担う努力をする意味があります。こうした取り組みをつうじて、「コストだけでサービスの取捨選択をしようとする画一的な政策論議」に終止符を打たなければなりません。

 

 ところで小泉政府は公共サービスをそれぞれこま切れにし、徹底的な民営化を進めています。指定管理者制度や市場化テストはその一例でしょう。こうした強い流れに対して、「反対」を繰り返すだけでは、おそらく歯止めをかけることさえできないでしょう。
 むしろ正面から、「公共サービスとは何か」「行政組織や公務員とはどうあるべきか」といった基本的な問題について、一方の当事者である公務労働者の側から声をあげるべきです。
 その上で公務員の賃金任用制度について、生活防衛を前提としながら常に見直しをしていくことが必要です。
 そこで組合側は、第二次賃金任用制度の協議を開始する事としました。昨年の団体交渉では、(1)賃金任用制度労使検討会の協議に踏まえ、自治・分権を担う行政組織を目指した賃金・任用制度を構築する。(2)生活防衛とともに働き甲斐ある制度を目指す。…など改めて確認しました。

第二次賃金任用制度協議
 第二次賃金任用制度は、現行制度の徹底検証と行政組織の根本的なあり方の協議となります。とくに、(1)自治分権、市民協働の時代を迎えた中で行政組織の権限と責任のあり方。(2)現業、非現業全体の人事異動制度のあり方。(3)業務に対する評価と人材育成の考え方。(4)主査制の根本的な見直し。…などが中心となります。
 組合が実施したアンケート調査を見ると、選考試験に対する制度的信頼度が弱く、人事異動についても疑問を感じている組合員が多くいる結果になっています。
 また、どのような基準で次長、部長に昇格または昇任するのか、その際の権限と責任はどうあるべきか、…部下による管理職の評価をすべきとする意見が多数を占める背景には、こうした問題が不透明であることを物語っています。

 

 バブル崩壊から自治体財政の危機、労使政策協議会の設置、基本構想・基本計画の見直し、第二次賃金人用制度労使協議会のスタートと概観してきました。こうした動きの中で「自治・分権」という指標の果たす役割が大きいことも述べました。しかしこれも三位一体改革の動向如何で流れは大きく変わります。
 こうした状況を見ると、やはり原点はサービスの現場であり、サービスを担う労働者の声であり、ユーザーである住民との連携に有ります。そのためには、執行部と市当局との交渉や協議だけではなく、部会、協議会、職場段階での議論が不可欠です。
 2005年という新しい年を迎え、すべての課題に正面から向き合いたいと思います。そして、みんなの力であたらしい地域社会の価値観を生み出し、それを前提に働くものの生活と権利、安心できる暮らしを実現しようでは有りませんか。



(機関紙「はちおうじ」433号/2005.1.1)
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