【災害補償の上積補償制度】

 地方公務員災害補償法にもとづいて支給される補償金とは別に,各自治体が上乗せして支給する給付金のことで,民間企業でいう「企業内補償」のこと。「見舞金」と呼ぶ自治体も多い。自治労がめざす最高額3,000万円は,民間企業の企業内補償でも一般的な額である。
  
【財政構造改革法】

 政府は1997年1月に財政構造改革会議を発足させ,6月に「財政構造改革の推進方策」を閣議決定した。この内容に基づいて,政府は,財政再建を目的とし,主要歳出項目ごとに削減目標を定めた財政構造改革法を98年11月に成立させた。財政構造改革法は,1997年度時点で国民総生産(GHP)の5.4%に達している国と地方の財政赤字を2003年度には3%以下に抑える目標を掲げ,2000年度までの3年間を集中改革期間として具体的な歳出抑制の数値目標を盛り込んでいる。景気の悪化にともない,98年5月には,目標達成を2005年に繰り延べ,経済情勢に応じて赤字国債の発行を弾力化できるようにする改正が実施されたが,自民党の参議院選挙での敗北と失政不況への批判から,財政構造改革法の凍結も論議されている。

【最低制限価格制度】

 競争契約にあたり,最低制限価格,すなわち予定価格に対する一定の割合(たとえば,予定価格の3分の2,10分の8など)の価格に達しない価格の入札は,たとえ予定価格の制限範囲内の最低価格による入札であっても,これを無効とし,予定価格の制限範囲内の価格で最低制限価格以上の価格をもって申込みをした者のうち最低の価格をもって申込みをした者を落札と決定する制度。この最低制限価格制度は,地方自治体の公共工事・建設,製造,その他の請負の入札について認められている(地方自治法施行令第167条の10第2項)。つまりこれは常識では考えられないような低価格の落札やダンピング(不当廉売)を防止するための制度で,履行確保と公正取引を目的としている。

【差額】

 人勧は,春闘後の民間賃金の状況を考慮し,結果的に秋にベースアップ分が決定されるため,4月にさかのぼったベースアップ分が年末時に支払われることになる。年末にまとまった額が支給されるため得した気分になるが,本来当然取得できる分が12月に一括して支払われるというだけ。この差額分には利息がつかないことを考えると,損をしているとも言えなくはない。差額分には基本給は当然のこと一時金や超勤分も当然含まれる。

【産別〔産業別組合〕】

 産別とは,企業別組合が組織ごと加盟する産業別の連合体組織。自治労は各単組が組織ごと加盟している自治体職員組合の連合体。ただ,本来の意味の産別とは,同一産業で働く労働者を職種の別なく組織する労働組合のことをいう。現在日本の産別には自治労以外に鉄鋼労連,自動車総連などがある。【三役】
 通常,労働組合で三役といえば,委員長,副委員長,書記長の3ポスト。

【36協定】

 労働基準法36条に基づく超過勤務に関する労使間の協定。使用者による一方的な労働時間の延長に対し,労働組合との協定という形で一定の規制を与えたもの。ただし,この規定には延長することができる時間の上限がなく,日本の長時間労働の一因となってしまっている。そのため83年以降,行政指導で延長することができる時間の規制が行われている。また労働基準法第33条3項「公務のための臨時の必要がある場合」での超過勤務について,本当に緊急・臨時なのか,恒常的なものなのかを見極めていく必要があり,恒常的な超過勤務であれば人員要求をしていく必要がある。

【CTBT(包括的核実験禁止条約)】

 核兵器の実験をはじめとするあらゆる核爆発を禁止するとともに,その遵守を確保するための検証手段を定めている。しかし,実際の核爆発を伴わない未臨界実験などが禁止対象になっていないため,これらの技術をもっている国は,依然として核兵器の性能維持・向上をはかることができるという問題もある。
  
【支援費制度】

 行政が身体・知的障害者へのサービス内容を決めていた措置制度を改め,障害者自らが必要なサービスを選んで契約,国や自治体が必要額を「支援費」として支給する制度として2003年4月からスタートした制度。支援費制度の下では,障害者がサービスを選択することができ,障害者の自己決定が尊重されるとともに,利用者と施設・事業者が直接かつ対等の関係に立つことにより,利用者本位のサービスが提供されるようになることが期待されるが,地域の基盤整備の遅れから選択に基づくサービス提供が行えないことが課題となっている。

【ジェンダー】

 「文化的社会的につくられた性別・性差」のこと。生物学的な性別と区別して用いる。
 人は生後すぐに,女と男というカテゴリーに分けられ,それにふさわしい行動や態度を内面化しながら成長し,女性あるいは男性としての意識や自我を形成する(ジェンダー・アイデンティティ)。「女らしさ」「男らしさ」などそれぞれの性にふさわしいとされる行動や態度は,社会,文化,時代によって異なるが,男女という区分と期待される男女のあり方は社会がつくりあげた人為的なものである。多くの場合,男性が振り分けられる区分が女性の振り分けられる区分の上位に位置づけられる。こうした男女間の不平等,性差別,性別役割分担は男性優位の権力構造を反映し,同時にそれを維持するために用いられる。このような社会的につくられた不平等を解消するため,?それぞれのジェンダーに期待される行動や態度の変更,?固定化された男女のイメージの問い直し,?機会や資源の不均衡な配分(ジェンダーギャップ)の是正など,社会を変えることによって不平等を変えることができるというのが,今日国際的な共通認識となっている。2000年に施行された男女共同参画社会基本法も,このジェンダー解消の視点で制定されている。

【自然エネルギー】

 環境破壊を起こさないエネルギー源として,太陽・光・熱,風力,地熱,小水力発電などの自然エネルギーが,21世紀にむけた新たなエネルギー源として注目されている。このうち,「太陽光発電」は,太陽電池を使って光りを電気に変える発電方式であり,電池は半導体の結晶で,現在はシリコンが主流だ。通産省は94年度から「住宅用太陽光発電システムモニター事業」を始め,個人住宅などの設置費の一部を補助している。また,「風力発電」は風車でタービンを回して発電する発電方式であり,風向き,風速の変化に影響を受けるため,大気の乱れや台風の多い国内ではコストに見合う立地場所が限定される欠点がある。現在青森県竜飛と沖縄県宮古島などに風力発電システムが試験的に導入されている。

【自治体IT化(電子政府化)】

 2000年11月に制定された「IT基本法(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法)」は「地方公共団体は,基本理念にのっとり……国との適切な役割分担を踏まえて,その地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し,および実施する責務を有する」と定めた。2001年1月の「e-Japan戦略」では,「(電子自治体を含む)電子政府の実現」が重点戦略のひとつとされ,「文書の電子化,ペーパレス化および情報ネットワークを通じた情報共有・活用に向けた業務改革を重点的に推進することにより,2003年度には電子情報と紙情報と同等に扱う行政を実現し,ひいては幅広い国民・事業者のIT化を促す」と目標を掲げている。これらを受けて2000年12月には自治省が,「地域IT促進のための自治省アクションプラン」を作成している。
 電子自治体政府の実現には,ネットワークの形成,電子認証制度の確立などの基本的なインフラ整備,市民の利便性の向上,市民の参画・情報公開などコミュニケーションツールとしての活用などポジティブな側面と,デジタルデバイドの解消や,市民のプライバシー保護やシステムのセキュリティなど多くの課題がある。
 
【自治体改革】

 この言葉は,1960年代における革新自治体の台頭とともに使われるようになった。首長が革新系になっても,自治体そのものは制度や組織,その運営あるいは職員意識,さらには政策内容や進め方について意図的な改革がなされない限り,以前と変わらぬままの状況が続く。そこで,革新自治体は,それまでとの差異を明らかにするため自治体の改革が不可欠の条件とし,改革の基本的方向として掲げられたのが,「参加,分権,自治」であり,シビル・ミニマムの達成であった。こうした自治体改革の意味は,長年中央集権的な政治・行政の構造を甘受し,古い体質で支配されていた行政機構を温存する自治体が多くを占めていた当時の状況の中では,その意味は大きかった。
 しかし,1970年代後半以降,革新自治体の退潮がはじまると同時に,1980年代に入り,「上から」の行政改革がはじまった。自治労は,1982年大会で,「行革・地域生活圏闘争」を提言したが,その運動を開始するにあたって,1984年2月自治研中央推進委員会の決定に基づき,「自治体改革プロジェクト」チームを編成したが,その報告では,60年代から70年代にかけての革新自治体における自治体改革運動について,「革新首長と支持基盤である政党・労働組合との間に緊張感を欠き,地域政策,行政改革について,首長依存を強めた」,「参加,分権,自治」の理念を実態化する努力と工夫が足りなかった」という問題点を指摘している。そして,参加,分権,自治の理念の実態化を追求するため,次のような諸課題に取り組むことが要請されるとしている。
 ア 地域計画形成過程への市民参加,職員参加の制度化と機能化
 イ 自治体労働者の政策提起能力の培養
 ウ 行政手続,行政機能など行政スタイルの変革
 エ 基礎自治体の自治能力を高める視点から国,県,市町村の機能を明確にする制度改革
 1980年代から90年代にかけて,上記の課題については,いわゆる先駆的な自治体で積極的な取り組みが行われてきた。また,今次地方分権改革は,自治体改革にむけた制度的枠組みを提供しようとするものである。

【自治体株式会社】

 行政サービスを補完する団体として,自治体が2分の1以上出資し主な役員を派遣して設立される株式会社。公共施設の維持管理運営や事務処理等について,地方自治法第234条に基づく委託により,職員を派遣して事務処理等に対応するもの。現在高浜市が株式会社を設立しているが,高浜市を参考に全国に拡がる動きがある。地方自治法・地方公務員法には抵触しないが,労働者派遣法上の疑義は残るとされている。

【自治労通信】

 自治労中央本部の発行する機関誌。毎月1回,15日に発行。A4版36ページ。
 
【社会的セーフティネット】

 セーフティネットとは,もともとサーカスの空中ブランコで演技者が落下することを想定した安全ネットのこと。そのイメージを発展させ,人間が社会生活を送る上で,困難な状態に陥った場合に援助したり,そうした事態になることを防止する仕組みまたは装置を社会的セーフティネットと呼ぶ。具体的には,社会保障制度,失業対策などの雇用政策,社会福祉サービスなどを指す。これらが存在することにより,人生の危険を恐れず,いきいきとした生活を送ることができ,ひいては社会全体の活力につながっていくとされる。

【周辺事態法(ガイドライン法)】

 新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)にもとづいて1999年5月に成立した。日本周辺で起きた武力紛争などの「周辺事態」で日本が米軍を支援する枠組みを整備することがねらい。法律では,?周辺事態が発生した場合,政府は対応措置の基本計画を閣議で決定する,?自衛隊の後方地域支援,後方地域捜索救助活動については,緊急の場合を除いては国会の事前承認を必要とする,?国は地方自治体や民間に協力の要請・依頼ができるとされている。しかし,そもそも「周辺事態」の概念がはっきりしないうえ,自衛隊の活動について国会での事後承認が認められるなど,数多くの問題を含んでいる。特に,自治体・民間への協力については「一般的な協力義務」とされ,正当な理由があれば拒否できるとされているが,事実上,協力が強制されるのではないかとの危惧が自治体関係者に広がっている。

【住民基本台帳ネットワーク】

 氏名,住所,性別,生年月日の4情報と住民基本台帳コードを転送するコンピュータを各市町村に設置し,これと都道府県センター及び全国単位センター(指定情報処理機関)とを専用回線で結ぶ構想。高度情報化社会や高齢社会,地方分権の進展に対応していくために検討されたもので,住民基本台帳事務のほか,行政機関における本人確認事務,納税者番号などへの利用が想定されている。
 政府は,98年3月通常国会に住民基本台帳法改正案を提出し,99年8月13日可決,成立。2002年8月5日稼働。しかし,個人情報保護など課題が残されている。

【住民投票制度】

 地方自治体における住民の直接参加制度のひとつ。制度化されているものには,代表民主制を補完する目的の「議会解散請求」や「議長・首長の解散請求(リコール)」にともなう住民投票と,憲法に規定される地方自治特別法の制定に必要とされる住民投票(特定地域の住民の利害に深くかかわる重要事項について当該住民の意思で決定するために行うもの)とがある。
 しかし,96年8月に新潟・巻町で実施された原子力発電所建設についての住民投票をはじめ,最近注目を集めている住民投票は,法制度上明確な根拠を持たないが,自治体の条例で正式に位置づけられたものである。とくに,徳島市の吉野川可動堰建設をめぐる住民投票(2000年1月実施)は,初めて国の大型河川公共事業を対象としたもの。新潟・刈羽村では,プルサーマル計画の是非を問う住民投票が行われた(2001年5月実施)。どちらも,国に事業や計画の見直しを迫るものとなっている。また,全国で初めて市町村合併するかどうかを問う住民投票が,埼玉・上尾市で行われた(2001年7月実施)。【循環経済・廃棄物法】
 ドイツで1994年に制定され,96年10月に施行された法律。天然資源を節約するため循環経済を促進し,また,環境保全に即した廃棄物の処分を行うことを基本理念としている。廃棄物の回収・処理の責任は廃棄物の発生者・所有者にあるとしており,事業者が排出する廃棄物は事業者が,家庭から排出される廃棄物については,自治体が処理・リサイクルの義務を負う。

【障害者の法定雇用率】

 障害者雇用促進法にもとづき義務づけられている民間事業主や国,地方自治体等の障害者雇用率。地方自治体は同法第11条により,「100分の2」を下回らない雇用率を達成するよう,身体障害者の採用に関する計画を作成しなければならないとされている。98年に法定雇用率の改定が行われ,地方自治体,特殊法人の雇用率は2.1%となっている。また雇用すべき障害者についても,従来は「労働者に占める身体障害者の割合」を指していたが,「労働者に占める身体障害者または精神薄弱者の割合」とされることになった。

【昇給・昇格】

 昇給とは,同一級内において上位の給料月額を受けることであり,昇格とは,職員の職務級を上位の職務級に変更することをいう。たとえば,2号から3号に上がるのが昇給であり,2級から3級に上がるのが昇格である。

【上下水道サービスの世界標準化 (ISO/TC224)】
 ISO(国際標準化機構)で現在フランス主導で進んでいる上下水道の国際規格づくり。2002年9月には第1回本会議と分科会がパリで開催された。統一した業務指標を導入することで,価格面だけでなく,サービスや損益,財政などを総合的に比較,評価することが可能になる。規格に強制力はないが,WHO(WTOの項参照)のサービス自由化にむけた技術障壁をクリアする協定で全加盟国が対象となり,企業参入の一つの基準となる。
 
【書記】

 組合の運動,日常業務,共済活動を役員と共に行っている組合に雇用された職員。自治労には全国に約2700人の書記がいる。

【職能給】

 職能給は,労働者の職務を遂行する能力を基準に定められた賃金であり,職務給や職種給がそれぞれ職務や職種の価値を基準にしているのに対し,職能給は,一人ひとりの労働者の職務遂行能力を基準とする。職務遂行能力の評価は,当該の職務においてどの程度の仕事をしているかという顕在的な能力と,各人が持っている能力でどの程度の仕事をこなすことができるかといった潜在的な能力を総合評価することになる。
 具体的には,顕在的能力は,査定給や出来高払いであり,公務員給与制度上は「成績率」を除いて具体的基準はない。後者の潜在的能力は個々の労働者の熟練度で表されるが,公務員給与制度上の具体的基準は経験年数のみである。
 
【食品リサイクル法】

 食品メーカーや食品関連流通業,外食産業などから出る生ごみの再利用をめざし,2001年5月から施行された。事業系の生ごみは年間940万トンで,そのうちメーカーからの生ごみは半分近くが再利用されていたが,スーパーやレストランからの生ごみはリサイクル率が1%に満たず,ほとんど焼却場で燃やされてきた。年間20%の排出削減を目標として,年間排出量100トン以上の業者には,取り組みが不十分な場合,勧告・命令ができる。
 
【職務給】

 職務給とは,職務に応じて支払われる賃金で,職務の価値の高低に対応して定めれるものである。
 職務の価値の高低は,客観的職務評価に基づいて決定されるべきものであるが,日本では職務評価にあたり,労働以外の要素 ― 例えば,学歴・会社への忠誠度など ― で主観的職務評価が行われている例が多い。
 国公法では,給与制度の根本基準として,職務給の原則を定め,「職員の給与は,その官職の職務と責任に応じてこれをなす」(62条)と規定している。ここで明らかなように,国公法上の職務とは,「一職一級」のような職階制を前提としたものとなっているが,その職階制は現在に至るまで制定されておらず,昭和23年以来,給与法による職務分類を,当面,援用するとしている(29条5項)。
 一方,給与法では,職務について「その複雑,困難及び責任の度に基づきこれを俸給表に定める職務の級に分類する」(6条3項)として,いわゆる級別標準職務表(規則9−8第3条)を定めている。この級別標準職務表は,「一職三級」のように幅を持ったものであり,標準的尺度としての代表官職例を例示しているに過ぎない。
 職務給の決定の主要な要素となる職務の格付けは,?級別標準職務表,?級別定数,?級別資格基準=経験年数,によって決定されるが,上記のとおり,?は標準的尺度を定めたもので職階制というには程遠く,?はそもそも職務給決定の基準とは成り得ない。このため国公(公務員)給与制度上,職務給決定の唯一の基準が?の経験年数となっている。
 すなわち,公務員給与制度上の職務給は,年功賃金性との妥協の産物であるといえる。

【JILAF(国際労働財団)】

 労働分野における国際的な交流と協力を推進するための機関として,89年5月,連合によって設立された。事業の目的は発展途上国の労働組合関係者を日本に招いて研修の機会を提供したり,それらの国の労働組合が現地で行う教育研修や社会開発活動に協力することによって,民主的かつ自主的な労働運動と労使関係の発展に助力し,途上国の健全な経済社会の発展に貢献していくことである。このため,海外からの招聘事業や,現地での教育活動や社会開発活動に関するプロジェクト,パソコン,コピー機などの器材供与や人材育成のための財政支援を行っている。
 
【女性のためのアジア平和国民基金】

 元「軍隊」慰安婦への「償い」を目的とした事業で,1995年7月に発足した。その内容は,?国民的償いのための基金を民間募金で,?元「軍隊」慰安婦に対する医療,福祉などの事業への政府からの拠出,?政府による国としての反省とお詫びの表明,?歴史の教訓とするための本問題の歴史資料整備,?女性に対する暴力など今日的な問題への政府からの拠出などである。自治労は本事業について,被害当事者が高齢で生活の困窮など緊急の支援を必要とすること,また戦後補償立法など抜本的解決を直ちに可能とする政治情勢にないこと等から,その事業内容・運営改善をはかる立場で参画している。

【新エンゼルプラン】

 1999年の12月に大蔵,文部,厚生省など6大臣の合意で策定された「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について」のこと。このプランは「緊急保育対策5か年事業(エンゼルプラン)」が1999年に終了するのを受けて「少子化対策推進閣僚会議」で決定された「少子化対策基本方針」をもとにして,保育対策・母子保健対策をはじめ,仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備や教育環境の整備,固定的な性別役割分業の是正などを柱とした幅広い内容となっている。2005年(2000年度から2004年度)までの5年間の年次計画。

【人事委員会・公平委員会】

  人事委員会とは,選考,給与,公平審査など地方自治体の専門的な人事行政機関として,都道府県や政令指定都市東京特別区に設置されている。

【人事院勧告】

 巷では「人勧(ジンカン)」と呼ばれている。人勧は,労働基本権に制限が加えられている国家公務員の給与その他の労働条件を確保する代償措置として1948年に設けられた。しかし,この制度には,?労働者の参加がない?作業を行う者は政府が任命する?常に民間賃金の後追いになる?政府はこの勧告を遵守する法律的義務はないといった欠点があり,真の「代償措置」とは言い難い。自治体の賃金決定は,大筋国家公務員のそれに準拠しているところが多いため,自治労では毎年人勧の完全実施を政府に要求する運動を行っている。
 
【人事評価制度の4原則2要件】

 公務員制度調査会答申を受け,公務における人事評価制度の検討については,2000年5月に旧総務庁の「評価システム研究会」が報告をまとめ,人事院の「評価の活用のあり方研究会」が2001年3月に最終報告をまとめている。さらに,政府・行革推進対策本部の「公務員制度改革の基本設計」でも,能力評価と業績評価からなる新たな評価制度の導入を打ち出されており,能力や実績を重視した人事・給与制度を機能させるツールとして言及されている。
 自治労は,新たな人事評価制度を導入する動きに対し,その前提となる人事評価制度に対し「4原則2要件」?公平性・公正性,?透明性,?客観性,?納得性の4原則を具備し,?評価制度の設計・運用への労働組合の関与,?評価への苦情を解決する制度の2要件を設けることを提起している。

【ステークホルダー(利害関係者)】

 直接,間接を問わず何らかの影響を被る関係者すべて(=利害関係者)を指す。持続可能な社会を実現するためには,ステークホルダーと自治体が,パートナーシップを構築し,互いに協力し,取り組んでいくことが必要。
 
【スト批准】

 自治労が春闘時から確定期にかけて行う産別統一ストライキについて,その指令権を自治労中央闘争委員会に委譲することについて,組合員の了承を求めるもの。

【スローガン】

 自分たちが主張していること,考えていることを簡潔に力強く文章化したもの。政党や労働組合の大会や大集会では必ずといっていいほど事前に用意し,掲示する。スローガンは,1本だけでなく何本か並列することが多いが,あれもこれもと網羅すると参加者の注意が散漫になるので,多くても10本以内にすること,長さも1本40字以内にすることが必要である。そのなかでもとくに大きくアピールしたいものをメインスローガンといい,それ以外のものをサブスローガンという。
 
【生活の質(QOL)】

 Quality Of Lifeの略。もとは癌の治療から生まれた概念。癌の治療経験が増すにつれ,機能温存手術や,小範囲切除と放射線治療の組み合わせなどにより,術後の生活の質を高く保とうとする治療法が生み出されてきた。その後,介護や保健などの分野でも,生活の質を高くするという観点からの施策が重要視されるようになった。

【政令指定都市】

 本来は政令で指定する人口50万人以上の市を言うが,実際には自治省では,一定の要件を備えた人口100万人以上の市のことを言い,札幌,仙台,千葉,川崎,横浜,名古屋,京都,大阪,神戸,広島,北九州,福岡が該当する。

【世界銀行】

 世界銀行は,一般に,IBRD(国際復興開発銀行)とIDA(国際開発協会)を意味する。IBRDは国際金融機関の中心的存在。当初は戦災からの復興と開発の促進が目的だったが,現在では途上国むけの商業ベースでの融資(条件の比較的厳しい融資)が中心。IDAについてはIBRDの対象とならないプロジェクトに対しての融資(条件のゆるやかな融資)を行っている。この2つの機関に,姉妹機関であるIFC(国際金融公社),MIGA(多国間投資保証機関),ICSID(国際投資紛争調停機関)を併せて世界銀行グループと呼ぶ。

【セクシュアル・ハラスメント】

 雇用の場における性差別の具体的な現れとしておきる「性的いやがらせ」を指す。身体への不必要な接触,性的関係の強要,性的なうわさの流布,衆目に触れる場所へのわいせつな写真の掲示などが含まれる。

【専従】

 組合員が自治体職員の仕事から離れて,専ら組合活動に従事すること。自治体職員としての身分のある「在籍専従」と,身分を離れた「離籍専従」に分かれる。

【前歴換算】

 学卒後,何らかの前歴を有している者の初任給決定に,その者の経歴が評価される制度。ただし,この換算率はその経歴〔前歴〕によって変化する。
 
【総合的休業制度】

 人事院は2000年勧告で,自己啓発や社会貢献などのために一定期間公務を離れることを認める休業制度について検討を表明している。公務員連絡会は,?資格取得や学位取得,専門知識の獲得など自己啓発・自己開発を行うこと,?海外長期ボランティア,国内での長期ボランティア活動などの社会貢献,?介護・育児または退職準備,などに対応するための「総合的休業制度」の創設を人事院に求めている。
 
【総合評価方式】

 一般競争入札によって契約を締結する場合において,予定価格の制限の範囲内での価格で申し込みをした者のうち,価格その他の条件が自治体にとって最も有利な条件で申し込みをした者を落札者とすることができる制度。落札者の決定にあたって,価格のみならず,関係法令遵守,性能・機能や技術力さらに自治体が追求する政策的価値を評価できるという点で,自治体にとってより有利な契約ができる。自治体は,総合評価方式を用いる場合には,あらかじめ学識経験者の意見を聴かなければならない。

【総評(日本労働組合総評議会)】

 1950年に結成されて以来,89年に解散されるまで,日本最大のナショナル・センターとして労働運動,反戦・平和運動などを指導した。

【組織率】

 雇われて働く雇用労働者に占める労働組合員の割合で,労働運動の社会的影響力を示すバロメーター。労働省によると,94年6月現在,雇用労働者は約5279万人,労組数は約3万2600,組合員は1270万人で,推定組織率は24.1%。13年連続で史上最低を更新した。組織率は,戦後まもない49年に55.8%と最高を記録したが,以後は漸減傾向をたどり,53年から30%台,83年以降は20%台で推移している。

【尊厳ある労働(ディーセント)】

 ディーセントワークとは「尊厳ある労働」「安心して働くことのできる仕事」等を意味する。自由と平等,保障,人間としての尊厳を保てる生産的な仕事をしたいという人々の希望を満たすのがディーセントワークであるが,この概念は,ILO憲章とフィラデルフィア宣言に定められた基本的目的を,21世紀という時代の中で発展させたものと位置づけられている。ILOは,99年からディーセントワークを戦略目標に設定し,これは個人および国家の目標であり,政策の枠組みであり,事業活動を組織する方法であり,社会対話の土台でもあるとしている。あらゆる職場,地域,国において包括的なディーセントワークの達成がめざされている。
  
▲top (上のメニューに戻ります)