【ダイオキシン】

 有機塩素化合物で,ポリ塩化ジベンゾダイオキシンの略称。塩素の数によってさまざまな異性体があり75種にのぼる。なかでも2・3・7・8−4塩化ダイオキシンは発がん性,催奇形性を有し,皮膚,内臓障害などをもたらす史上最強の毒性物質といわれている。ベトナム戦争のとき米軍が使用した枯れ葉剤の中に含まれていた。戦争終結後のベトナムでの奇形児について,これと関連が指摘されている。毒性が似たものにポリ塩化ジベンゾフランや,ポリ塩化ビフェニール(PCB)のうちのコプラナーダイオキシン類と総称する。日本でもゴミ焼却場からの灰やパルプ工場の漂白過程でダイオキシンが検出されている。

【ダイオキシン対策推進基本指針】

 1999年3月30日,ダイオキシン対策関係閣僚会議で決定。今後4年以内に全国のダイオキシン類の総排出量を97年に比べて約9割削減することをめざしている。そのため,地方公共団体や事業者,国民と連携し,?耐容1日摂取量(TDI)の見直しを始め各種基準づくり,?ダイオキシン類の排出対策削減等の改善,?ダイオキシン類に関する検査体制の改善,?健康及び環境への影響の実態把握,?調査研究費及び技術開発の推進,?廃棄物処理及びリサイクル対策の推進,?国民への的確な情報提供と情報公開,?国際貢献を推進するとしている。

【ダイオキシン類対策特別措置法】

 1999年7月12日,成立。2000年1月,施行予定。耐容1日摂取量を体重1?あたり4ピコグラム以下とし,これが達成されるように,?大気・水質・土壌の環境基準を定めること,?排出施設の多い地域に総量規制基準を設けること,?排出施設の違反者に刑事罰を科すこと,などが盛り込まれている。自治労が主張してきた耐容1日摂取量や総量規制などの面では一歩前進したといえる。今後は魚介類などの食品安全基準設定や小型焼却対策などの具体化が必要である。

【大会・臨時大会】

 最高決議機関であり,代議員,役員で構成。前年度の活動報告,新年度の運動方針の決定,役員の選出,予算などの重要な事項を決定する。

【代議員】

 大会で議決権を有する者。八王子市職の代議員数は,組合員数10人につき1人の割合で各部会に割り当て,部会総会で選出する。

【大気汚染に関する自治体独自の排出基準】

 首都圏7自治体(1都3県3指定都市)では,?ガソリン乗用車の中で,現在の国のNOx規制値より2割以上少ない排出基準を自主的に決める,?基準に適合した車種を「大都市仕様車」に指定,?車のNOx排出量などの環境情報をメーカーのカタログに表示,などの実施を検討している。

【第27次地方制度調査会】

 首相の諮問に応じて地方制度に関する重要事項を調査審議するため設置された審議会。51年に,第1次調査会が総理府に設置されて以来,現在は第27次の調査会となっている。調査会では2002年11月に西尾勝副会長が,一定規模以下の市町村の解消を目的に,その事務権限・組織の制限・縮小または編入合併を自治体を強制しようとする内容の「西尾私案」を発表した。2003年4月に取りまとめられた「中間報告」では,西尾私案で示された完全自動合併方式は退けられたものの,市町村合併特例法期限後(2005年4月以降)において自主的合併をさらに促進させるためとして,基礎的自治体の人口要件を法律上に明示すること(中間報告では両論併記)や,都道府県による合併構想の策定,合併や地域自治組織への移行に関する知事の勧告・斡旋,段階補正のさらなる見直しの示唆など,「昭和の大合併」における法制度の枠組みを模倣した合併推進の方策が盛り込まれている。2003年11月には最終答申が出される予定である。

【WTO(国際貿易機構)】

 95年1月,GATTウルグアイ・ラウンドの終結に伴い,新しく設立された国連の関連機関。WTOは政府間協定のGATTの任務を引き継ぐが,初の国際貿易機関として,組織的に世界貿易の自由化と貿易ルールづくり,金融・財政政策との整合性をすすめている。世界的な地域主義,保護主義の台頭の下で,グローバルな貿易進展の枠組みが設定されたことの意義は大きい。WTOの場では,投資,環境,労働基準,一方的貿易制裁,地域主義,競争政策,金融・通貨政策,会社法,国内法の域外適用,開発の10テーマが討議される。

【「団結ガンバロー!」】

 大会はもちろんのこと,その他種々の集会の最後に必ず行う。「団結ヨーイ」で左手を腰にかけ,右手のこぶしを耳のあたりに置き,「ガンバロー?」の合図と共に右手のこぶしを天に向かって突き上げるのが一番ポピュラー。

【単産】

 産業別単一組合の略語。産別と同じ意味として用いる。

【短時間公務員制度】

 99年4月に旧自治省がまとめた「地方公務員制度調査研究会報告」において,行政ニーズや就業意識の多様化への対応,地域における人材の有効活用の観点から,短時間勤務職員制度の導入の検討が言及されている。自治労は雇用環境の実態と変化を踏まえ,臨時・非常勤・パート職員の権利拡充と均等待遇を確保し,パート労働者の権利保障や労働条件確保等に関する国際労働基準を定めたILO175号「パートタイム労働に関する条約」をみたす「同一権利・均等待遇」の原則の確立とともに,短時間公務員制度の創設を求めている。

【男女平等オンブズ】

 オンブズ制度発祥の地であるスウェーデンでは,1980年,「男女の雇用平等法」が施行され,同時にこの法律の公的監視役として「男女平等オンブズ」が設置された。オンブズは法の監視,PR,苦情処理,制度改善などの役割を担い,個人に代わって,訴訟を起こすことができる。職業上の地位や昇格に関する差別やセクシャル・ハラスメントなどについての申し立てや摘発により,オンブズは事業主と交渉し,受け入れない場合は,労働裁判所に訴えることとなる。日本でも,男女共同社会基本法第17条で,国に苦情処理のために必要な措置を講じることが義務化された。川崎市の男女平等オンブド設置準備委員会は,99年3月に,性差別に関連する個別具体的事案について問題解決を図るとともに,事案を通して社会構造上の阻害要因を解明し,意見表明をする「男女平等オンブド」設置にむけた具体策をまとめた,「川崎市男女平等オンブド設置について」を作成した。

【単組】

 「単位組合」の略語。自治体別(企業別)に組織された労働組合であり,上部団体に加入している。また,単組の規模が大きい場合には,下部機構として支部・分会等をもつことがある。自治労は,3000を超える単組の集合体である。

【チェックオフ】

 組合員本人に賃金を渡す以前の段階でその賃金から組合費等を差し引くこと。

【地球温暖化対策推進法】

 地球温暖化防止京都会議(COP3)で合意された議定書により日本に課せられた温暖化ガスの排出削減目標を達成するため策定された法律。1998年,成立。?国や地方自治体が自ら排出する温暖化ガスの抑制計画をつくり,実施状況と合わせて公表する,?排出量の多い企業は抑制に努める,などが主な柱。事業者に排出抑制を義務付けていないため,実効性が危ぶまれている。

【地方公営企業労働関係法7条】

 地方公共団体の経営する企業とこれに従事する職員との間の団体交渉の範囲を定めている法律。
第7条 第13条第2項に規定するもののほか,職員に関する次に掲げる事項は,団体交渉の対象とし,これに関し労働協約を締結することができる。ただし,地方公営企業の管理及び運営に関する事項は,団体交渉の対象とすることができない。
1.賃金その他の給与,労働時間,休憩,休日及び休暇に関する事項
2.昇職,降職,転職,免職,休職,先任権及び懲戒の基準に関する事項
3.労働に関する安全,衛生及び災害補償に関する事項
4.前3号に掲げるもののほか,労働条件に関する事項
(苦情処理)
第13条 2 苦情処理共同調整会議の組織その他苦情処理に関する事項は,団体交渉で定める。
【地方公務員法第22条(条件付採用及び臨時的任用)】
 人事委員会を置かない地方公共団体においては,任命権者は,緊急の場合または臨時の職に関する場合においては,6ヵ月を超えない期間で臨時的任用を行うことができる。この場合においては,任命権者は,その任用を6ヵ月を超えない期間で更新することができるが,再度更新することはできない。

【地方自治基本構想】

 自治労と自治総研は,1997年10月に自治基本法研究会を設置し,地方自治法の全面検討を行った。その結果,地方自治法の上位法として,地方自治の基本原理と制度的な原則を定めた「地方自治基本法」が必要である,との結論を得た。98年5月に発表された「地方自治基本法構想」はその議論の成果である。同「構想」は,「自治基本条例」の制定など,自治立法権の最大限保障による多様な自治制度設計を可能とするものであり,住民投票制度による住民の自己決定権の保障や住民参画の拡充,議会・首長制度の選択制など,21世紀の地方自治における新たな制度設計を試みている。
 今後,自治体における自治基本条例の制定や,さらなる分権・自治の実践のなかで,同「構想」の積極的な活用が求められる。なお,地方分権推進委員会の「最終報告」には,「第4章・分権改革のさらなる飛躍を展望して」と題して今後の改革課題が述べられている。そのひとつとして,地方自治基本法の制定を提唱する動きに触れ,地方自治法等による画一的な制度設計規制の緩和を求める声が高まる可能性を指摘し,「第3次分権改革では,おそらく,住民自治の拡充方策がもっとも中心的な検討課題となるのではないか」としている。

【地方自治法】

 日本国憲法の地方自治に関する規定に基づき,都道府県・市町村をはじめとする地方自治体の組織・運営全般について定めた基本法。1947年に制定され,憲法と同時に施行された。市町村が中央の下部行政機関と位置づけられていた明治憲法下の旧制度とは大きく異なり,地方自治は,知事・市町村長の直接公選,公民の直接請求権,地方議会の権限強化など,地方自治体の自律性・自主性を担保し,住民による自己統冶を保障している。しかし,この地方自治の原理は,国による介入・干渉をはじめ,中央集権的な支配体制強化の動向にしばしば脅かされている。

【地方独立行政法人】

 公共上の見地からその確実な実施が必要とされるが,民間にはゆだねられない事務・事業について,自治体から一部の行政機関を切り離して法人とし,独自運営を課すもの。自律的かつ弾力的な事務運営を行うとともに,適切な事後評価と見直しを行うことにより,業務の効率性やサービス水準の向上をはかることを目的としている。地方独立行政法人法は2003年7月2日の参院本会議で,可決・成立した。

【中央行動】

 春闘,人勧前などの交渉時,「日比谷野外音楽ステージ」あたりで集会が開かれ,そのあと国会や新橋駅方面にデモが行われる。

【中核的国際労働基準】

 ILOが98年の第86回ILO総会で採択した「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言(いわゆる新宣言)」で確認した4つの国際労働基準。?結社の自由及び団体交渉権の効果的な承認,?あらゆる形態の強制労働の禁止,?児童労働の実効的な廃止,?雇用及び職業における差別の排除のことで,ILOの基本8条約(29号,87号,98号,100号,105号,111号,138号,182号)に盛り込まれており,当該条約の批准の如何にかかわらず,ILO加盟国すべてで尊重し,促進し,実現されなければならないとしている。
第29号 強制労働条約(1930年):あらゆる形態の強制労働の廃止を求めるもの。
第87号 結社の自由及び団結権保護条約(1948年):すべての労働者及び使用者に対し,事前の許可を受けることなしに,自ら選択する団体を設立し,加入する権利を定めるとともに団体が公の機関の干渉を受けずに自由に機能するための一連の保障を規定したもの。
第98号 団結権及び団体交渉権条約(1949年):反組合的な差別待遇からの保護,労使団体の相互干渉行為からの保護,団体交渉奨励措置を規定したもの。
第100号 同一報酬条約(1951年):同一価値の労働についての男女労働者に対する同一の給与及び給付を求めるもの。
第105号 強制労働廃止条約(1957年):政治的な圧制もしくは教育の手段,政治的もしくは思想的見解の発表に対する制裁,労働力の動員,労働規律,ストライキ参加に対する制裁または差別待遇の手段として何らかの形態の強制労働を用いることを禁止するもの。
第111号 差別待遇(雇用及び職業)条約(1958年):人種,肌の色,性,宗教,政治的見解,国民的出身または社会的出身に基づく,雇用,訓練,労働条件における差別待遇を除去し,機会及び待遇の均等を促進する国内政策を求めるもの。
第138号 最低年齢条約(1973年):児童労働の廃止をめざし,就業の最低年齢を義務教育終了年齢以上とするよう規定するもの。
第182号 最悪の形態の児童労働条約(1999年):18歳未満の子どもが奴隷労働,性産業,薬物密売,健康や道徳を損なうおそれのある労働といった最悪の労働に従事しないよう即時の効果的な措置を求めるもの。
 
【中・長期的な給与制度の検討】

 民間企業の動向を踏まえ,公務員の賃金にも能力・実績主義的要素をより一層反映させようとの考え方で95人事院報告以降,毎年提起されているテーマである。
 人事院は,96年12月17日公務員連絡会の交渉において,中・長期的見直しの4本柱の視点で,
(1) 世代間の配分の適正化については,すでに昇級カーブの早期立ち上がりへの転換を実施してきているが,これに加えて高齢化への対応を含めた昇級制度のあり方が課題となってくる。
 また,教育費が嵩む層への配分をどうするかも課題となる。
(2) 職種間配分問題については,?支給対象や格付けなどの課題での俸給の調整額の見直し問題,?福祉・介護等の職種の俸給表の扱いの問題,?40時間となった場合の船員の給与水準の問題,などが課題となる。
(3) 地域間の配分問題では,?見直し時期を迎える調整手当の扱い,?生活の利便度・現地採用者とのバランスを考慮した特地勤務手当の見直し問題,?大都市とその他地域の負担感の違いを考慮した住宅手当の水準のあり方や持ち家者への制度の検討問題,などである。
(4) 個人の能力・業績に応じた配分問題では,すでに問題指摘している特昇・勤勉手当に加え,昇格・昇任運用の年次的あり方の再検討や職務の困難度をどう評価するか,などが課題となる。
を検討予定のメニューとして示した。

【デカップリング】

 デカップリングとは,「De - Coupling:分離する。切り離す」という意味。もともとは87年OECD理事会においてアメリカが提案した農産物の生産を直接的に刺激しない,誘導しない,生産者への所得補償政策「生産振興対策からデカップル(分離)した所得補償政策」のことを指す。最近ではEUのデカップリング政策が注目されている。これは,農産物の過剰生産に対し,価格の大幅引き下げと生産調整の実施に踏み切り,これにともなう直接所得補償として休耕補償,環境保全農法への補償などを実施するものである。山間部など条件不利地域への直接所得助成によって農家減少・自然環境悪化をくい止め,農村風景の保全がはかられることから,都市住民からも高い支持を得ている。日本型デカップリングもすでにはじまっており「ふるさとと水と土地保全対策」「棚田地域水と土保全資金」などの制度が生まれている。

【デジタルデバイド(情報格差)】

 IT(情報技術)の発達によって,インターネットが日常生活で不可欠になるにつれ,パソコンでインターネットを使いこなすことができるかどうかで,情報や知識,所得などに格差が生じる。パソコン技術の習得機会のない層や習得が困難な高齢者層,パソコンを買えない低所得者層,情報化の遅れた地域などが情報弱者となりやすい。このデジタルデバイドの解消がIT社会の克服すべき大きな課題となっている。学校教育,職業教育,社会人教育,生涯教育などあらゆる場での対応が求められており,自治体のIT化が進む中で,自治体の情報政策の重要な課題ともなっている。
 2000年沖縄サミットでは「沖縄IT憲章」が採択され,先進国と途上国の情報格差をなくす努力が確認された。情報格差は人々,地域の格差にとどまらず国の経済社会の発展の格差にもつながる国際問題ともなっている。

【デフレスパイラル】

 デフレは,不況時に見られる現象で,経済が収縮し,物価が持続的に下落すること。デフレになると,?モノの需要が供給に対して少ないため,企業の在庫が増加し,モノの価格が下がる,?相対的に通貨価値が高くなり,金融機関からの借り入れは借り手に負担が重くなるため,企業は投資,消費者は消費を抑制する,?更に経済が収縮し,企業倒産や失業等に生活をおびやかされるという図式に陥りやすい。デフレ・スパイラルはこれがらせん状の悪循環に陥った状況を指す。

【デポジット制】

 商品を売る時に預かり金を上乗せし,空き容器や使用済み製品が戻ると,その分を返す制度。ドイツでは飲料容器,洗剤などに,スゥェーデンでは車などに実施するなど,欧米では普及している。国内での試みは,ほとんどが外部と仕切られた島や公園,観光地だったが,東京都は1994年10月から,缶ビールや清涼飲料の缶やペットボトルにシールを貼り,預かり金5円を上乗せして販売,容器と引き換えにお金を返す実験を始めた。メーカーや流通業界の団体は,売り上げが落ちたり,回収の手間がかかったりするため,制度に反対しているところが多く,91年にできたリサイクル法には,環境庁が検討したデポジット制を盛り込むことができなかった。

【DPI世界会議】

 2002年10月に札幌において,「あらゆる障壁を取り除き“違い”と“権利”を祝おう」を会議のテーマに第6回DPI(障害者インターナショナル)世界会議が開催される。この世界会議は,4年に1度,世界的な規模で開催されており,DPIは国連の諮問機関として位置付けられ,2001年2月現在で約158ヵ国が加盟している。DPI日本会議では,国会や官庁への要請など,障害者組織のエンパワーメントの支援などを行っている。

【DPI日本会議】
 DPIとはDisabled Peoples' Internationalの略であり,日本語では「障害者インターナショナル」という。81年の国際障害者年を機に,身体,知的,精神など,障害の種別を越えて自らの声をもって活動する障害当事者団体として設立された。86年にDPI日本会議発足となった。世界本部はカナダのウィニペグにあり,現在加盟団体は世界150ヶ国以上。DPIは国連の社会経済理事会やWHO,ILOといった組織に対して影響力を持つ障害当事者による国際NGOとして,多くの活動を行ってきた。宇都宮病院事件を機に日本の精神病院内の虐待が国連でとりあげられて,精神保健法が成立したのも,DPIの働きかけがきっかけ。
 
【DV法「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」】

 DV防止を目的として2001年に制定された法律。DVとはDomestic Violenceのことで,家庭内で家族に対する,脅迫,嫌がらせ,性的な強制行為,身体的暴力などの行為や,極端な無視,放置などの心理的暴力のことをいう。男性が妻や恋人に対して,また,親など成人が子どもに対して行うものがその大部分を占める。

【統一応募用紙】

 行政,企業の差別採用選考を排除するために,73年労働省,文部省は,?社用紙の拒否,?本籍は県名にとどめることなどを柱とする統一応募書類を使用するよう通達を出した。あわせて,戸籍謄(抄)本の提出義務や身元調査をなくすよう指導した。しかし,行政,企業の統一応募書類に対する認識は十分とは言えず,今後の運動のいっそうの強化が重要である。
 
【同一価値労働・同一賃金】

 80年代,賃金格差是正運動のなかで採用されてきた要求。アメリカ・イギリス等を中心として,現在はILOはもとより国連など国際機関の多くで採用されている。同一価値労働・同一賃金の概念は,ILO100号条約(51年)に既に採用されているものの,70年代くらいまでは,「同一労働・同一賃金」という要求が主要であった。「同一労働・同一賃金」は,「同じ労働をする者に賃金差をつけない」ということで,同一労働内における配分の合理性と賃金水準の引き上げを主要な課題としてきた。しかしながら,「同一労働・同一賃金」は,言い換えれば「異種労働異種賃金」ということになり,いわゆる職種間格差,とりわけ職種が性によって分離されている場合は,有効な是正要求とはなりえなかった。このため,異なる職種であっても,「同一価値の労働」であれば,同一賃金を保障すべきであるとして,とりわけ女性が多い職種の低賃金性を改善するため,80年代を通じて「同一価値労働・同一賃金」が採用されてきた背景となっている。「同一価値労働・同一賃金」原則を採用する上で,最も重要な事項は,異なる職種間の労働の価値をいかに評価するか ― 客観的職務評価 ― である。現在,多くの国々の立法例で採用されている職務評価の比較基準は,?知識・技能,?仕事を遂行するのに要求される肉体的・精神的努力,?責任の度合い,?労働条件・労働環境の4項目を採用している例が多い。

【統一行動】

 労働組合,政党,市民団体などがそれぞれの団体のイデオロギー,立場などの相違をこえて要求を統一して,一致した要求で一つの行動をとることをいう。ただ,自治労の場合には全国統一行動として,中央本部,県本部,各単組が一斉に同じ行動を起こすことを指す場合が多い。

【動員】

 会議,集会の時などのために,参加者を組織的に集めるよう呼びかけること。集会の参加には動員がつきものである。

【当局】

 その時々の政治の枢要な地位にあること,または,その人。労働運動で「当局」というと,賃金や労働条件などの交渉をする相手方の総称。

【特殊勤務手当】

 著しく危険,不快,不健康または困難な勤務に従事する職員に支給される手当。地方自治体で特定の職種を対象に一般的に支給されているものとして?税務事務?社会福祉事務?職業訓練事業などがある。
 
【トレーサビリティ(生産及び流通の過程における履歴の明記)】

 「トレース(Trace:追跡)」と「アビリティ(Ability:可能性)」を組み合わせた合成語で,「追跡可能性」と訳される。食品のトレーサビリティとは,食卓から生産地,生産地から食卓のどちらからでも,食品の生産,加工,流通,消費の履歴を追跡できることを指し,「食品の生産履歴」とも呼ばれている。トレーサビリティ・システムの導入により,例えば食中毒事故が発生した場合などに,段階ごとの原因を調べることができ,回収も速やかに実行できることになる。また監視体制を備えることで,偽装や不正防止にも効果があるとされている。

【TUAC(OECD労働諮問委員会)】

OECDは理事会,執行委員会と各種分野別の委員会などで構成されているが,理事会に対して労働組合の立場で意見を提言するのがTUACである。加盟国30ヶ国の56ナショナルセンターで構成され,日本からは連合がメンバーとなっている。


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