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 事業本部はこれまで組合の福利厚生事業としで取り組んできた自治労共済や労金.指定店契約や物資斡旋、民宿や遊戯施設の割り引きと補助、売店などの事業について、常に安定したサービスが提供できるよう体制を整えるものです。また、事業収益の有効還元や租税納付義務などにも適格、適法に対処するため、公認会計士と協議しながら運営します。
 なお事業本部は、組合の地域活動や地域団体との窓口にもなります。


【2016年度 事業本部役員体制】
役   職
氏  名
職   場
本部長
加藤 信明
市職(執行委員長)
本部長代行
岩田みさを
市職(副執行委員長)
副本部長
小泉 治彦
公共労(執行委員長)
岩見 知佳
臨職組合(執行委員長)
田中 輝昌
退職者会(会長)
事務局長
深澤 和宏
市職(書記次長)
会 計
五十嵐秀光
市職(会計)
事務局次長
前川 健一
市職(執行委員)
伊藤  薫
公共労(執行委員)
池田 佳美
臨職組合(副執行委員長)
菊地 文子
退職者会(事務局長)
事務局員
遠藤 隆史
市職(執行委員)
齊藤 智子
市職(執行委員)
柚井 利信
市職(執行委員)
監  事
米山 澄夫
市職(公園課)
榎本 清徳
退職者会(副会長)


(項目をクリックして下さい)
【2014年】
● カウンセラーからの手紙 (2014年1月)
● 第8回 事業本部総会の開催 『非営利・相互扶助が事業本部の基本』 (2014年1月)
【2013年】
● カウンセラーからの手紙 その4 (2013年10月)
● 組合財政全体の見直しを検討 (2013年6月)
● 事業本部の今後の運営と取り組みについて (2013年3月)
● 2012年を振り返って (2013年1月)
● 第7回 事業本部総会の開催 『非営利・相互扶助が事業本部の基本』 (2013年1月)
【2012年】
● カウンセラーからの手紙 その2 (2012年3月)
● 事業本部の今後の運営・取り組みについて (2012年3月)
● カウンセラーからの手紙 その1 (2012年1月)
● 第6回 事業本部総会の開催 (2012年1月)
● 2012年度事業本部 ワークライフバランスの実現に向けて (2012年1月)
【2011年】
● カウンセラーからの手紙 最終・まとめ (2011年7月)
● カウンセラーからの手紙 その3 (2011年6月)
● カウンセラーからの手紙 その2 (2011年4月)
● カウンセラーからの手紙 その1 (2011年3月)
● 第5回事業本部総会の開催 (2011年1月)
● 新春座談会 特集『第11回文化祭に向けて』 (2011年1月)
【2010年】
● カウンセラーからの手紙 カウンセリングのききめとおすすめ (2010年1月)
● ワークライフバランスの実現に向けて (2010年1月)
● 2009年を振り返って (2010年1月)
【2009年】
● てい談「共助の地域社会を考える」 (2009年8月)
● 事業本部の取り組みについて検討 (2009年8月)
● 2009年八王子市職員等事業本部の活動 (2009年2月)
【2008年】
● 2008年を振り返って (2008年12月)
● 第3回事業本部総会開催 (2008年12月)
● 「こころの相談室」カウンセリングのご案内 (2008年9月)
● てい談 八王子の歴史、文化再発見 (2008年3月)
【2007年】
● 事業本部の目的と活動 〜第2回総会に向けて (2007年9月)
● カウンセラーからの手紙 (2007年9月)
● 第2回 事業本部総会を9月13日(木)に開催 (2007年6月)
● 第2回 住宅問題を考える会 (2007年6月)
● 安心して打ちあけられるカウンセラーがついています (2007年5月)
● カウンセラーからの手紙 (2007年2月)
● かたくら書店・田原 勘意氏 八王子事典800冊を事業本部に寄贈 (2007年3月)
● カウンセラーからの手紙 (2007年2月)
● 事業本部 2006年フォトレポート (2007年1月)
【2006年】
● 事業本部の各事業実績 (2006年12月)
● 事業本部と事業計画 (2006年9月)
● 第1回事業本部総会 (2006年9月)
● 第61回臨時大会 八王子市職員等事業本部の方針について (2006年7月)
● 事業本部の持続的な活動運営体制の強化を (2006年6月)
● 専門家による住宅問題を考える会 (2006年3月)
● 事業本部独自のカウンセリングを4月から実施 (2006年2月)
● 鼎談(ていだん) 生活支援、生きがい、働きがいを考える (2006年1月)
【2005年】
● 事業本部運営規程を改正 (2005年9月)
● 交流・ふれあい・わかちあい 第7回文化祭 (2005年9月)
● 事業本部インフォーメーション (2005年7月)
● 事業本部のプライバシーポリシー (2005年5月)
● 公務員賠償責任保険 ― 本年4月から実施 (2005年2月)
【2004年】
● 事業本部インフォーメーション (2004年10月)
● 公務員賠償責任保険の導入を検討 (2004年4月)
● 事業本部インフォーメーション (2004年3月)
● 事業本部インフォーメーション (2004年1月)
● 公務員賠償責任保険の導入について検討 (2004年1月)
● 事業本部インフォーメーション (2004年1月)
【2003年】
● 生涯にわたる生活設計サポート (2003年11月)
● 第1回職場委員会 事業本部設立を決定 (2003年4月)
● 自治労共済、売店、労金事業から3月を目途にスタート (2003年1月)
● 安定したライフサポート事業の新たな展開を (2003年1月)
● 相互扶助、非営利だからこそ安全で有利な事業が可能 (2003年1月)
【2002年】
● 経営不安の民間生保に代わる (2002年12月)
● 自治労団体生命共済モデルチェンジ(2003年度から)(2002年10月)
● 事業本部体制の確立を (2002年2月)

てい談 「共助の地域社会を考える」

 今回のてい談は、八王子市町会自治会連合会(町自連)の田中好雄会長と八王子市民活動協議会の石井利一理事長をお招きし、町会活動や市民活動の現状と課題、そして可能性についてそれぞれの実践を通じた熱い思いを語っていただきました。
 藤岡委員長も加わった議論では、地域の子育て支援や高齢者の社会参加、環境問題、歴史や文化の継承など、これからの地域公共サービスのあり方、地域社会における共助のあり方と行政の役割など、八王子の街づくりにかける思いを未来志向で語り合うこととなりました。


【藤岡委員長】今日は地域の町会活動や市民活動についてお話をお伺いするということで、お忙しい中、町自連の田中会長と市民活動協議会の石井理事長にご出席いただきました。
  町自連の田中会長には八王子祭りのボランティア活動で大変お世話になっております。また市民活動協議会の石井理事長には事業本部が本庁舎で開催している文化祭に様々な市民団体の参加をご案内いただきご協力をいただいております。


町自連は行政と町会の橋渡し、町会どうしの情報交換の場

町会自治会連合会
田中会長

【田中会長】町自連の田中です。今日はこういう場を設けていただきありがとうございます。さて、町会や自治会は「町」ごと或いは団地ごとにある訳ですが、町自連には320以上の町会・自治会が加入しています。普段は二三の地区連合会で活動していますが、情報交換を中心に個別の町会ではなかなか解決できない問題など取り組むこともあります。
【藤岡】市内の各地域にはそれぞれ大きな課題がありますね。
【田中】そうですね。私は川口地区ですが、市が所有している約50万坪の土地利用、圏央道や北西部幹線対策、それから今問題になっている産業廃棄物処理場をどうするのか…、というような問題は川口地区の各町会がしっかり話し合いをして、手をつなぎ行動することが大切です。
【藤岡】市の側も町会が話し合い、町自連や地区連合会が意見をまとめるために必要な情報の公開や適切なアドバイスなど積極的にかかわるべきでしょうね。
【田中】そこが大切なところです。
  地区連合会には15とか20とかの町会がまとまっている訳ですが、各町会が毎月例会を持って地域の中のいろいろな課題、たとえばゴミの分別とか公園整備、子供会、老人サークル、防犯などの活動をしています。

▲各団体の資料を持ち寄り、てい談が始まりました

【藤岡】行政との関係はいかがでしょうか?
【田中】関係というより最近行政の仕事が増えてきましたね。例えば市の方からの回覧だけでも年間相当な枚数になります。回覧内容について、町会員から質問を受けたり、市に取り次いだりすることもあります。また、市の催しや研修などの参加要請も増えているというのが現状です。
  個々の町会や地区連合会の活動は、活発なところとそうでないところがありますが、高齢者の生き甲斐づくり、青少年の健全育成、地域の環境対策など八王子の街づくりにとっては欠かすことができない活動だと思いますね。町自連としても、こうした活動を紹介し、広報紙など充実したいと考えています。

▲町自連だよりは加入全世帯に配布

【藤岡】市の審議会や協議会にかかわることも多いと思いますが?
【田中】そうなんです。市も町会を重視しているということだと思いますがいろいろな市の審議会や協議会に地域代表ということで町自連の参加が求められています。私達も、できる限りその様な場所で自分たちの意見を主張するように積極的にかかわってきました。
【藤岡】今のお話から町自連は行政にとって大切なパートナーというか、町会や町自連の活動が地域自治のベースのようにも感じてきました。
  それではつぎに市民活動協議会の石井理事長、お願いします。

 


市民活動協議会は市民活動推進の情報センター

市民活動協議会
石井理事長

【石井理事長】市民活動協議会の石井です。市民活動協議会は平成一四年にスタートしました。当時、八王子にはいろいろな市民団体がありましたがバラバラに活動していて、市民活動のあり方を考えたり横のつながりを持つ場などがほとんどない状態でした。そこで、市内の23団体の代表が集まり、市民団体相互のコミュニケーションを図る、また市民と市民団体をつなぐ役割をしようということで、すべて民間ベースで、つまり行政からの補助金とか人的支援を受けないで設立しました。
【藤岡】市民活動支援センターはどのような役割になりますか。
【石井】市民活動協議会がスタートした翌年、市民活動支援センターの運営を八王子市から市民活動協議会に委託されることになりました。
  この委託で一番大きなプラスは、市民のみなさんに市民活動の橋渡しができるということです。また会議室を無料で提供し市民団体の活動が大きく進むようになりました。
【藤岡】市民活動協議会の事業と市民活動支援センターの機能は切っても切れない関係にあると感じますが。
【石井】そうですね。支援センターの運営は単に箱物の施設管理といったことではなく、市民活動の活性化に直結する意味があります。市民活動協議会の独自事業とともに車の両輪のようなものですね。
【藤岡】独自事業としてはどういう取り組みがありますか。
【石井】例えば東京都町村会が地球温暖化対策として実施している「里の体験」事業、高校生の社会貢献活動への参画や市民団体活動の紹介、八王子いちょう祭りで長房市民センターとその前で行われる「わくわく広場」、定年退職した方々に地域活動を紹介する「お父さんお帰りなさいパーティー」、国立東京高専のサイエンスフェスタへの参画、市民団体と行政や市議会議員が一緒に討議する「井戸端会議」など、いずれも多くの市民活動団体の協力で実施しています。
【藤岡】そうした事業に市民団体が参加すること自体が市民活動の活性化にもつながりますね。
【石井】そうなんです。市民団体側のスキルアップや人材育成にもつながりますね。

▲市民活動協議会は、八王子市保健所前のパルマビル5Fにある


町会の企画力が住民融合を左右する

藤岡執行委員長

【藤岡】さて、町自連と市民活動協議会の事業の概要についてお聞きしましたが、実際に活動を担う組織や人材の確保というのが大変だと思います。例えば町会そのものに入らない住民が増えている中で町会役員の確保や継続性、あるいは市民団体組織の運営や拡大など活動の内側の悩みも多いのではないかと思いますが。
【田中】町会の一番大きな課題は、新旧住民の融合であり、住民が町会活動に参加したくなるような企画と住民への広報が大事ですね。また街灯の設置ひとつとっても、町会の努力が必要ですが、そうしたメリットデメリットだけで町会を考えるべきではないと思います。私の町会では、町会内に県人会を作り、住民同士のつながりや情報交換を強める努力もしています。
【藤岡】町会のホームページもあるんですか。
【田中】あります。とにかく開かれた町会にする、それから会員が集まりやすい取り組みを考えることが大切なんです。
【藤岡】役員だけが苦労する町会ではなく、大勢参加できるような情報網があり、同時に新しい企画をいろいろ考えることも必要だということですね。
【田中】そうなんですね。でも実際には順番がまわってきたから町会の役員をやるケースが多いですね。その面からは市民活動協議会の場合、きちっとした目的を持った組織ですから町会にはない力があると思いますね。
【藤岡】町会が隣(となり)近所の住民をヨコにつなげる組織だとすれば、市民団体は特定の目的を持った、言うならばタテにつながる組織ということになると思いますが。

【八王子市町会自治会連合会】
・平成14年(2002年)6月設立
・第6回定期総会(平成20年5月25日)
 市内の町会・自治会・管理組合554団体、156,632世帯の内、315団体121,632世帯が加入
・「町自連」には「地区連合会(25)」のもとに「町会・自治会・管理組合(315)」が組織されている。
・おもな事業は「交通安全、防犯、防火、防災」「青少年の健全育成」「高齢者福祉、福祉全般」「環境保全、分別・リサイクル」


スタッフ作りが市民団体の課題

【石井】そうです。市民活動団体の良さは一つの目標を持って活動しているということで、まとまりがある訳ですが、NPOなど活動が大きくなるとどうしてもスタッフが足りなくなります。町会も市民活動団体もスタッフづくりが悩みであり課題でしょうね。事業を継続するための大きな課題の一つです。
【田中】町会活動も毎年同じことを繰り返すだけではだめです。子育て支援とか環境問題、高齢者の生きがいや生活支援、介護といった家族だけでは乗り越えられないことを地域でどう取り組むのか、その意味ではある程度専門的な活動も必要になってきます。
【藤岡】どんな組織でも活動が活発化すると結果的に人材確保が大きな課題となりますね。私達の事業本部も、労使関係を基本にした労働組合運動と違って、地域つまり隣近所をはじめとする横のつながりと、自分たちの趣味やスポーツなど特定目的で集まる活動が重なり合いながら事業を進めています。例えば文化祭などは本庁舎周辺の元本郷各町会の皆さんと市民団体が参加するので、町自連の活動と市民活動協議会を合わせたような面があり、事業本部のスタッフも毎回色々な経験をすることができます。

事業本部の地域活動─親しまれるシティーホールづくり

【田中】今、話を聞いていて事業本部が私達町自連や市民活動団体とつながる取り組みをしている。それも母体は労働組合ということに時代の変化というか事業本部の活動への期待は膨らみますね。
【藤岡】過分な期待をしていただきありがとうございます。(笑)今、田中会長から労働組合も変わったと言われましたが(再び笑)、労使関係を基本とした労働組合の役割は基本的に変わっていないと思います。しかしそれだけやっていればいいということではなく、労働組合が地域とどうかかわるのか、つまり自分達さえよければいいということではなく、地域社会の発展にどのようにかかわるのかということが、実は個々の労働者の生き方にも大きな意味を持つと考えている訳です。労働者の経済的な利益だけでなく、社会との積極的なかかわりが大切なんだということで事業本部を設立しました。
【田中】「役所」は地域とのつき合いをもっとすべきだと思いますね。災害が起きれば学校が避難所になるし、そこには給食施設もある。地域にとっては、公共施設はそれ自身として大きな財産ですよ。
【藤岡】そこが課題だと思っています。今、「親しまれるシティーホールづくり」ということで、公共施設の役割がそこで職員が働きサービスを提供するということだけでなく、施設としての価値、あるいはそこに働く職員は人的資産として考え直そうという取り組みを進めています。これも地域や市民の皆さんとどう向き合うのかというところから出発した取り組みなんです。
【石井】市民活動のテーマは、環境や教育、福祉、歴史や文化、街づくりなど幅広いのですが、それぞれ行政の持っている情報や事業計画に関連することが多く、職員の協力が必要になるケースが多くあります。それぞれの公共施設とそこの職員が地域の市民活動につながると、市民団体にとっては大きな活力源になりますね。

【八王子市民活動協議会】
・平成14年(2002年)11月設立
・事業目的は市民活動の活性化支援、情報センター、人材育成、地域活動の政策提言など
・市民活動支援センター業務を指定管理者として運営。現在登録団体は146団体  
・おもな登録団体【環境、こども・教育、国際平和、高齢者福祉、障害者福祉、文化・ スポーツ、保健医療、街づくり…】

 

 

タテ割りを乗り越える

八王子市基本構想・基本計画の6地域
地区
地  域
人 口
西南部
浅川、横山、館
101,609人
中 央
本庁管内
118,465人
北 部
加住、石川
47,349人
東 部
由木、由木東、南大沢
106,254人
西 部
元八、恩方、川口
99,500人
東南部
北野、由井、みなみ野
91,975人

【藤岡】私達もそうありたいと思っています。本当の意味で公共サービスの縦割りを乗り越えるということだと思います。しかし行政組織は基本的に縦割りであり、保育園や児童館、図書館など地域のサービス機関も特定サービスに限定した、云わば個別サービス提供機関です。そこで一定の地域(例えば市の基本構想6地域)の枠組みの中で、個別専門的な地域サービス機関の横のつながりを強め、職員の意識も各施設職員である前に八王子市役所職員である、といった皆さんから見れば当たり前のことのようですが、ある種の意識転換を図っていきたいとも考えています。
【田中】大賛成ですね。そうした考え方は行政と市民の距離感を一気に近づけるでしょうね。
【藤岡】行政が市民協働と言っても、そうした行政側の発想の転換がないと、行政に都合のいいところだけの協働になって、地域活動の活性化にはつながらないと思いますね。

 

タテ(市民活動団体)とヨコ(町会)の連携、補完

【藤岡】さて話を戻して、テーマ性を持った市民活動団体と地域性のある町会活動の接点というか、相互協力、あるいは足りないところを補い合うといったことは考えられないでしょうか。
【石井】市民活動団体は、基本的に地域性はないんですが、実際には自転車で動ける範囲とか給食サービスをやっている団体の事業範囲など、一定の地域に特定されてきます。その意味では、現実的な地域性はあります。だからその地域の町会と協力すれば、町会活動も中身が濃くなりますし市民活動団体も活力が出てきます。
【田中】市民センターを町会と市民団体を結びつける場所にすればいいですね。
【石井】そうですね。町会が紹介した市民団体だから安心して付き合えるといった関係ができればいいですね。高齢者の介護や給食サービス、趣味やレクリエーションの団体もいろいろありますので。
【田中】町会スタッフにはできないことも地域の市民団体が来ていろいろやってくれれば町会のありがたさも理解してもらえる(笑)…それはありがたい話です。
【藤岡】市民団体の活動する場として町会が受け皿となり、そのことが町会にとってもメニューの拡大となる。また市民団体の持続的な活動にもつながる、ということかと思いますが。
【石井】そのとおりです。とくに定年退職者が増えて、町会の中にも地域になかなか馴染めない人が多いと思いますね。そうした人たちに環境団体や農業やボランティアなど市民活動を紹介することが市民活動協議会の大きな役割りです。
【田中】町会でも助け合いとか防犯、環境活動などしていますが、市民団体的な活動にはならないので、市民団体の活動をぜひ町会に紹介してほしいですね。
【石井】町会は地域のもっとも日常的な組織ですから、市民活動協議会の側も連携を取りたいですね。
【田中】ところがその町会も、最近個人情報保護法の規制があり、困っている人の情報がはいらないんですよ。町会名簿も作れないから子供や老人がどこに住んでいるのか分からない。地域活動をする上での最低限の情報も簡単に入らない問題があります。

▲川口市民センターは図書館、生涯学習支援センターとの複合施設。町会の老人会が花壇を作っている。
市民活動支援センター
登録団体の内訳

環境
13団体
こども・教育
22団体
国際・平和
12団体
高齢者福祉
21団体
障害者福祉
20団体
文化・スポーツ
20団体
保健医療
11団体
まちづくり
9団体
その他
18団体


行政との連携、情報伝達の工夫を

【藤岡】実は個人情報保護の問題は、行政内部でも厄介な問題を起こしています。タテ割りを超えられない原因にもなっていますね。
 ところで、町会活動も市民団体の活動も、行政サービスにつながる面が多くあると思います。先ほどの話で、町会の回覧も、行政からのものが大変増えており、町会は行政情報を提供する有力な機関となっています。また市民活動団体は、環境活動や高齢者支援、障害者福祉、子育て支援、食育、さらには文化・歴史、国際交流まで八王子市の行政全般に関連する活動を進めています。
  その面から考えると、率直に行って町会や市民活動団体に対する行政側の認識が弱いように感じています。

▲市民活動の案内であふれている

【石井】それは感じます。例えば、町会は行政の回覧は無条件に配布しますが市民活動協議会の情報は回覧してくれない場合が大半です。行政が私たちと連携すると言ったとき、そうした問題をどれだけ把握しているのか。細かいことのようですが、市民団体にとってはこうしたことが大きな壁になる訳です。
【藤岡】同じ環境問題や福祉をやっていても、行政は当たり前にできるが市民団体には困難なことがたくさんありますね。現実的な面で行政と町会や市民活動協議会が連携する工夫が必要ですね。
【田中】町会側も、行政だから無条件に回覧し、市民団体は排除すると言うことではなく、町会にとって必要かどうかで判断する主体性が欲しいですね。
【藤岡】行政もタテ割りですから、それぞれで回覧を作る。だから回覧物が増えて、大切な情報も埋没する問題もあります。一つにまとめるとか考え直した方がいいですね。それから、市民活動支援センターの登録団体情報は町会に届くようなシステムが必要だと思いますが。
【石井】そうあって欲しいですね。それから市の広報もスペースが小さくて内容的な説明が充分できません。
【田中】市の広報は月2回発行してますが、広報と町会の回覧と新聞のプレス記事と考え方を整理すべきですね。市民センターもチラシやポスターがいっぱいであふれている状態ですよ。
【藤岡】行政情報については、広報や町会回覧の連携、それから地域限定型の情報提供など工夫すべきと思いますね。八王子も広い訳ですから全国版と地方版が必要なのかも知れません。
【田中】回覧や市民センターの行政情報をコンパクトに、そして必要な情報がスムーズに行き来できるようにして欲しいですね。
【石井】市民活動団体も、八王子市全体に関るイベントは年に1回か2回なんです。通常は一定の地域、たとえば住民協議会単位ぐらいで回覧してくれればほとんどの団体は活動範囲に入ると思います。

 

地域の歴史文化の継承と町会活動、市民活動協議会の役割り

【藤岡】事業本部では昨年「八王子の今昔」という写真集を地域の出版社である揺籃社と共同で出版し、おかげさまで好評でした。その際、写真を集めるプロセスでいろいろな方から地域の歴史、文化についてお話や史料を見せていただくことができました。改めて歴史のある街・八王子を実感したんですが、地域の歴史や文化の継承と言うことはほんとに大切なことだと思います。その意味で町会や市民活動協議会のかかわりはどう考えていらっしゃるのでしょうか。
【田中】それはほんとに大切で必要なことですね。地域の歴史を知っている人や史料は町会にしかないものもあると思いますね。しかし、地域の歴史を知っている人がどんどん少なくなっていく。町会でも何とかしなければと思います。
【藤岡】八王子市も市制100年ということで市史編さん室を設置し、歴史資料の保存収集を組織的にはじめました。これは一つのきっかけとして大切にしたいと思いますが、歴史は日々積み上げられるものですから、地域の中で散逸しないような工夫が必要だと思います。
【石井】あの写真集はなかなかいいですね。市民活動もそれぞれ歴史的な経過があり、総会資料などは時代を映す貴重な史料になる訳で組織的に保管する場所が欲しいですね。
【田中】写真のように目に見えるものが分かりやすくていいね。
【藤岡】昨年組合結成60周年と言うことで、黒須市長と対談したんですが、地域の歴史を学校単位で保存するような取り組みを町会や市民団体の協力で進めるべきではないかと提案しました。
【田中】地域も行政も貴重な資料を大切に保管するべきだね。組合事務室前の古い寺や神社の写真もいいですね。立ち止まって見ている人が多いですよ。あれはいいことだと思いますね。
【藤岡】ありがとうございます。(笑)市役所には好きで来る人はいないので、せっかく来庁された皆さんに八王子を知ってもらおうということで組合の写真部にお願いして始めたんですよ。
【石井】市役所も変わってきたと言う感じがしますね。

▲組合事務室前のギャラリー
▲八王子市民活動協議会の総会資料

 

共助の街づくりが共通目標

▲上着を脱ぎ話が盛り上がってきました

【藤岡】話題が尽きない感じですが、町会活動や市民活動も目指すものは地域社会のコミュニティを基盤とした八王子の街づくりということだと思いますが。
【田中】町会も少しでもいい街づくりをしようと頑張っているわけで、それを継続し発展させることを真剣に考えていかなければならないでしょうね。
【石井】継続すると言うことが大切ですね。そのためにはすべてボランティアと言うのでは無理があると思いますね。非営利を原則に事業収益も上げながら、持続できる財政と組織が必要なんですね。
【田中】ある程度有償でないと継続することは難しいね。儲けると言うことではなくて、事業を継続すると言うことで必要だと思いますね。
【藤岡】その上で、これからの多様で複雑な社会の公共サービスや街づくりを、すべて税金で進めると言うことには無理があると思いますが、逆にすべて自己責任ということも不可能だと思います。そこで、公助と自助の単純な中間と言うことではなく、行政はもちろんですがそれぞれの団体や個人が八王子の街づくりという共通の目標に向けて努力すると言う意味での共助の街づくりが求められていると思います。

▲石井理事長(左)、田中会長(右)

【石井】給食サービスの団体は高齢者の見回りも兼ねていると思います。
【田中】唐松町会も町内の子どもは親だけでなく地域で守ろうと言うことでNPOを立ち上げ学童保育を始めました。
【藤岡】その際行政は、単に民間活動ということで公共サービスの外側に置いたり補助金で対応すると言うことだけではなく、公共サービスを支える有力な地域の力、コミュニティの力として一歩踏み込んだ関係を作る。地域の街づくり政策も共同で企画するといった共助の街づくりが求められているように思います。
  今日は長時間いろいろと問題提起をしていただきありがとうございました。

てい談を終えて

 このてい談は5月18日、八王子市内で2時間余りにわたって行われました。ご出席いただいた町自連の田中会長、市民活動協議会の石井理事長からは、八王子の街づくりに向けた熱い情熱とともに市民参加・市民協働のあり方について行政各部門が正面から受け止めていかなければならないテーマも投げかけられました。
 てい談に予定した時間は瞬く間に過ぎ、「こうした場をもっと作りましょう」ということで終了することになりました。紙面の都合ですべてを掲載できませんが、てい談内容の主旨とその際使われた資料の一部を抜粋し掲載させていただきました。
 なお、言葉から文字に移す祭、発言の主旨の範囲内で分かりやすい表現に編集しました。
(文責=編集委員会)


(「ざ・はぴねす」125号/2009.8.11)
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